税理士の経営・財産・相続トピックスVol.022「診療所のM&A」
「M&Aで診療所を売りたい!」 このようなご相談が年々増えて来ております。
開業して数十年、ご自身も高齢になり子供は診療所を承継しない。ご子息が医師にならないこともあれば、医師になられても承継されないことも多くあります。
診療所を閉院して、取壊してしまうのも忍びないものです。出来れば誰か承継してほしいとお考えになられるのも当然です。
診療所や病院、介護施設、医療機関のM&Aは、数年前は、売った、買われたというような、あまり良いイメージがない時期がありました。
しかし、数年前に比べると今は一般的に行われる承継の代表的な方法になりました。やはり診療所をはじめとする医療機関のM&Aが増加しているのでしょう。
「 M&Aで売れるのでしょうか?」とも聞かれます。
勿論、必ず希望の条件で売れるとは限りません。しかし、 M&Aが一般化することにより、以前とは違い選択肢の幅は広がっています。
「 M&Aで何が重要ですか?」と聞かれることもあります。
M&Aでは「買ってやる」「売ってやる」という感覚ですとなかなかうまく行きません。「買って頂く」「売って頂く」という姿勢ですと可能性は広がります。
親子間の承継であっても相手を思いやる気持ちは必要でしょう。
M&Aというドラスティックな手法は、よりいっそう「気持ち」のところが重要になります。
その気持ちを持っていただくことは大変難しいことです。
難しいだけに成功の秘訣とお考え下さい。
(2015年7月1日 税理士法人日本経営 代表社員税理士 丹羽修二)
本稿は一般的な内容を分かりやすく解説したものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。
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